カナダの3歳児

 クリスタルワーカー・葉子さんにリーディングをしていただいた過程で、ちょっとだけ父の話題になった。
 私の父は十数年前にがんでなくなっている。以来、ほぼ毎日(もちろん、さぼっている日もある。)父とご先祖さまのため、というか本当はたぶん自分のために、仏壇の前で般若心経を唱えている。
 私にはいまだ生々しい父の記憶。匂いまでしそう。しかし、しかしである。葉子さんは、そんな父がほぼ成仏?し、今はカナダの3歳児になって、世紀末に向かって新しいチャレンジをしている、というのだ。

 「もう転生したの〜?!また人生やってるの〜!!!へええ〜、ご苦労さん!!!」

 私は毎日、カナダの3歳児に向けて般若心経を唱えているのか、と思うと、今日の般若心経には笑いが伴った。おかしい。吹きだしてしまいそう。

 同時に、このことは心の中で深く静かな衝撃になっている。
 あの父が、かわいい(とは限らないが、私にはそう思える)カナダの3歳の男の子(とも限らないが、やっぱり父だから…)になっていて、今頃は星のような瞳で、オーロラでも眺めているのかな…「7歳までは神のうち」というから、まだ神に近いな…

 そう思うと泣けてきそう。
 今生でもういちど会えることはあるのだろうか。
 Boy meets girl、ということで、ぜひもう一度会いたい。