こわいよう…

 昨日、落ち込みの最中に、例のメタモルフォシスクオーツが届いた。
家族に邪魔されぬよう、彼らが風呂に入っているスキにこっそりと包みをあける。石とは一人でご対面するのが好きなのだ。宅急便の封筒を破り、ぐるぐるまき(=梱包)を解いている最中から、なにやらただならぬ雰囲気だったが、包みを開けての感想は「!」「!!!」というもの。
 乳白色のメタモは、たとえれば神様のような威容で、はっきりいって怖かった。果てしなく広がる夜の海とか、宇宙を見ているような印象。津波のようでもある。こわいよう。石を見て「怖い」などと思ったのは初めてで(「気持ち悪い」とかはあったかもしれない)、胸の奥がどったんばったんとひっくり返されているようだ。これはたいへんな方をお迎えしてしまった…。
 とりあえず握って、一緒に寝てみる。私は石と風呂に入るのと、一緒に寝るのが大好きなのだ。ただし一緒に寝ると、たいがいは熟睡できない。メタモさまは夜中にごちゃごちゃしゃべる、とか、じんじんのバイブレーションを出す、とかはなかったが、こわーい夢を見て、夜中に汗びっしょりで目覚めた。私の、石やその他に向けられた欲望が、具体的な夢になって、感覚もあらわに出てきた。寒いのに汗びっしょりで目覚めるなんて…。もっとも、コタツにはまって寝てたけど…。

 私は鈍感で石慣れするのが早いので、このメタモさまの独特の雰囲気にもすぐ慣れて、すぐになんとも感じなくなるだろう。現に一夜明けた今、最初のご対面の時ほどの衝撃は、もう感じなくなっている。ちょっと(いや、かなり)つまらない。神様が立ってるような姿のこのメタモ、果たしてわたしの変容をものすごく促すのか、促さないのか。
 とりあえず掃除でもしようっと。