若返りの石

 今日は忙しいんだか忙しくないんだか、そこのところがはっきりしない1日だったが、そんなはっきりしない仕事帰り、デパートに寄った。
 目的は美容液の購入。日々年齢を重ねていく私のおでこには、このごろ「たこの八ちゃん」のような表情ジワ(あるいは老化ジワ、あるいはたるみジワ)が現れている。鏡を覗くとおでこに影を落とすこのシワが、もう気になって気になって仕方がない。そういえば近頃とみに地球の引力を顔に感じるぞ。なんとかしなければ。前向きな私であるので、とりあえず美容液を塗ってみることにした。信じて塗れば、効果倍増だというし。口角も下がり、鼻の横のツボ押しが心地よいわが身には、プラシーボ効果もかなり有効であろう。とにかく行動が大事よ。
 というわけで、予定より多い3種類もの美容液を買ってしまったが、帰りの車の中で「でも化粧品は消費するから、石ほどはたまらないよね。」などと考察する。そう、石はたまっていく。今日もステキなアクアマリンとステキな水晶クラスターをネットで見つけたが、購入についてはまだ考え中。その石をどう使うのか、ということをしっかり検討すべきなのかもしれない。だって、私の欲望には、きりがないんだもん。
 さて、シワとたるみが気になる今の私に必要なのは、若返りの石である。想像するに、ローズクオーツか、モルガナイトが良さそうだ。
 うちにあるローズとモルガナイトは、色こそ同じピンクだが、輝き方が全く違う。ローズはおだやか〜なやさし〜い光であるが、モルガナイトはシャープで刺すような光り方をする。やはりベリルだからであろうか。この石もおしゃべりで、持って眠ったりすれば翌日は必ず寝不足。ハイバイブレーションというのだろうか。
 輝きの強いモルガナイトのカボションを見ていると、「これぞ若返りの秘薬!!!」と思ってしまう。強力なモルガナイト光線で、しぼんだ肌細胞を一気にチャージ!!!本人同様たるんだ顔面筋にカツ入れ!!!してちょうだい。
 おでこのたこジワは、モルガナイトでなでると解決するかな。そういえばラピスの原石が発しているオーラも若返りにいいということだったな。
 今度やってみよう。