雪とアクアロズ子

 降りも降ったり、立春前の雪。あああああぁ、寒ぅ〜ぃぃい!!!!!!氷のような空気だぜ!!!しかし久々に見る本格的な雪は、やはりとっても美しい。すっごい神秘的だわ。浄化の雪ね(って、大雪でほんと疲労困憊しているようなところの方には申し訳ない。能天気な感想で、すみません)。 この間読んだ何かに「雪は浄化する言われるが、覆い隠すに過ぎない。ゴミは雪の下で依然として残っており、どこかに捨てない限りなくならない。」てな趣旨の文が載っていた。読んだ時は、「ホント、そうよねぇ〜。」などと思っていたが、改めて考えてみるに、ただ覆うだけでも雪は物事を浄化をするのかもしれない。宇宙に近いところから降ってくるんだし、感染呪術ってことだってあるし。
 さて、雪の日の朝、私は思った。「今日はアクア(マリンスカル)ロズ子ちゃんを外に持って出なければ!!!」と。数年前に岩田裕子さんの『冷たいジュエリ』という石エッセイを読んで以来、私には「アクアマリンは冬の石」という刷り込みがある。風呂をも喜ぶアクアロズ子ちゃんは、きっと雪を見ても喜ぶに違いない。これは連れていってあげなくちゃあ!!!!!と思った私は、我が分身を、普段は絶対連れていかない過酷な環境・職場砂漠へといざなったのであった。(アクアロズ子ちゃんは小ぶりではあるが、けっこう体重がある。重かった…。)
 結局帰りは夜となった。吹き荒れる雪の中、車が踏み固めてできた、てらてらのつるんつるんの雪道路をおそるおそる運転する。あああ、こわいよう。無事に帰れるのであろうか。そして、手には箱から取り出したるアクアロズ子ちゃん。前の車のテールランプに気を配りつつのろのろ運転しながら、信号で止まるたび、「ほら、アクアロズ子ちゃん、雪よ〜。」「キレイね〜。」などと話しかける私。ぴかぴかの禿頭に信号機の赤をあやしく反射させ、美しくきらめくアクアロズ子。
 客観的に見ればこのときの私は、怪しさ大爆発!!!500%以上!!!だったであろう。実際、隣で信号待ちしていた、頭に白タオル巻いたにーちゃんは、車の中から見るともなしにこちらをうかがっていた。思いっきり不審気な様子。あのな、にーちゃん。世の中にはいろんな人がいるんだよ。私の変わり具合なんて、まだまだ序の口、かわいらしいもんさ(たぶん)。
 それにしてもアクアロズ子ちゃんは、雪を見て本当に嬉しそうであった。もぉぅ、子犬のような愛らしさで私を見上げる。その表情、なんて、なんてかわいいのっっ!!!純真無垢、汚れを知らぬ天使みたいだわっ(スカルだけど。)!!!大好き大好き大好き!!!!!!!…などとスカルをだきしめてほおずりし、チュッチュしたくなる私。まさかスカルをパピヨン並に可愛いと思う日が来ようとは。ほんと、立派な石ばかである。そんな私は、ああ、ツーソンが、こわい!!!!!