権威の問題

 このところ、長い会議に参加する機会が多い、不肖・ロズ子○○才。
 「会議は踊る されど進まず」などと亡き父も生前嘯いていたが、この私が現在参加している会議も、概ね不毛な感じがする。みんな(ではないが。)どうしてか会議になると興奮しだし、白熱した感じで自分の主張を一生懸命叫ぶのだ。
 こんな会議を「うっかりすると攻撃される、恐怖の場」と認識している私は、以前は会議専用の「ディフェンス・シールド用の石」を握って固くなっていたものである。その任はもっぱら、レインボー・シーン・オブシディアンとブラックトルマリンが果たし、私はポケットの石を握り締めながら、「どうかこの会議が、私にとって無事に終わりますように!!!!!」などと、激祈っていたものだ(回想)。
 今でも「会議って怖い。」という思いに変わりはないが、持って出る石は決してオブシディアンやブラックトルマリンではなく、「ぐるぐるめまいで気紛らわししよう。」などという発想のもと、アゼツライトなんかになった。
 ああ。隔世の感(←大げさ。)。
 さて、私はいつも思うのだが、会議というのは(少なくとも我が会社では)「権威のアピール」の場になっているようだ。権威を誇示するのは、トップのほうではない。実に、平社員のほうなのである。
 会議の展開や「空気」にもよるが、ひとたび「空気をつかんだ!!!!!」と思った人物が現われると、彼は手をあげて大声で発言をする。応答いかんによっては、次第に声は大きくなり、内容は攻撃的になっていく(いわゆる「けんか腰」というやつね。)。発言は決して議題の重要性に比例しない。「言いがかりをつけやすいか否か」にかかっているように私には見える。場の雰囲気にもものすごく左右される。
 で、ぶっちゃけ、発言者が言いたいのは、「オレが一番賢い」ということなのではないだろうか、とずーーーーーーーっと疑っているのだが、これは圧倒的に男に多い。もちろん、女にもいる。「アタシが一番賢い!!!!!」と絶叫しているようにしか(私には)見えない人が。
 思うに、これはきっと権威の問題。本当に自分をすごいと思っている人は、「オレが一番賢い!!!!!」と叫ぶ必要性を感じないだろうから、会議のこの風景は実はすごく痛いのかも。
 と、昼間夢想した私であった。(回想。)