みじめになる時

 今日は、会社へ行くために車を運転していたら、通りかかったコンビニからデコラティブな軽自動車が出てきた。
 何がデコラティブだったかというと、前の窓にレースのカーテンがかかっていたのである。そういうのを見ても今ひとつ鈍感な私は、その時は「…カーテンがかかってるな…(お部屋みたい。)」と思っただけであった。
 どうせコンビニの先の信号が赤になっていたので、ストップして軽様を前に入れて差し上げる。運転者である華奢なお姉さまは、こちらに会釈をして前に入ったが、なんと後ろに付いてみると、どピンクの切り抜き貼りで「愛ラブ(注:「ラブ」の部分はハートマーク)蝶」の文字が(大大大大大爆発)。
 そして、豹柄リボンのシールも貼ってある(しみじみと観察。)。いや、この豹柄リボンは他の車に貼ってあるのも時々見るけど、「愛蝶」は初めてだ(しみじみ)。これはたぶん、手作りだ…(←マメですねお姉さま。)。
 つくづくと観察すれば、レースのカーテンに、白いふわふわの敷物(←フロント部分への)、ふわふわの上にに美しく並べられた化粧品や光物や小物、そう、この車はまさに、お姉さまの「お部屋」と化していたのであった(←感心)。
 私は思った。「おおお、ここまでやれば、立派!!!!!!!」と(大大大大大爆発)。
 「豹柄付きラメ入りふわふわピンク系」の車は時々見るが、私が評価するに(←するな!!!!!)、どうもみんな同じ感じというか、個性がないようだと思っていた。だけど、今朝の車は違う!!!!!!お姉さまの嗜好がストレートかつ個性的に表現され、まことにパーソナルな心地よい空間となっているぞ!!!!!!!!!
 オレもやろうかなあ。(大爆発。お姉さまのお車が、まことに居心地良さそうだったのである。)と会社の手前まで考えていたが、私がやるときっと落ち着かなくなるので、やっぱりやめておくことにした(爆)。フロント部分に石を並べてグリッドとともにあちこちへ移動、というのもいいかもしれないが、きっとやっぱり落ち着かないだろう(←想像。)。
 そんなスタートだった今日は、会社はまあまあ穏やかな1日(←穏やかでないところもあったが、通常そんなものである。)で、私は時折モルダバイトとオーロベルディを握りつつ、ほどよく仕事をした(と思う)。
 オーロベルディ、これはメタモルフォーゼスにガンマ線を照射後、高温で熱してグリーンゴールドに変化させたものである。今まで「ガンマ線」の残留が怖いばっかりに購入を見送ってきたが、今回ご縁あって私のもとに(←無理やり来てもらったともいうが)。
 今まで全く縁がなかった石なので、ネットで検索してみると、なんとメタモにガンマ線を照射してから高温で焼いて、本当にグリーンゴールドになるかどうかを試し、レポートしていた業者さんがあった(大大大大大爆発)。その良心と行動力に脱帽、である(しみじみしみじみ)。
 ちなみに、私のところに来たオーロベルディは、加熱はしていないもよう。ガンマ線照射までだと、メタモは真っ黒になる、と業者さんのHPにあったが、まあこれも個体差があるのであろう。
 やっぱ、加熱すると多少割れるようだし(しみじみ)。
 この調子で今日は過ぎるかと思ったがさにあらず(爆)。帰宅してから突然、自分の行動がきっかけでとてつもなく惨めな気持ちに陥ったのである。
 ダメだダメだ、こんなんじゃダメだ、自分!!!!!と思うと同時に悲しくなって、私はベランダに上がり、「体育座り」型に座って泣いた(爆)。涙はカタルシス、泣けば少々すっきり、である(しみじみ)。
 吹き渡る風。すだく虫の音。雲の向こうで光る月。
 なんだかなあ(しみじみ)。どうして「愛・蝶」から始まった1日なのに、帰結はこういう感じになるのであろうか(さあ【←諦念】。)。